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ニッシンジャパンさん 初級ストロボ講座「ストロボの基礎 / アクセサリーを活用しよう! or 日中シンクロに挑戦しよう!」を受講してきた


サードパーティのストロボを作っている、ニッシンジャパンさんの初級ストロボ講座を受講してきました。
 午前に続き、午後の講座です。

<午前の記事>
ニッシンジャパンさん 初級ストロボ講座「ストロボをカメラから離してみよう!」を受講してきた


講座名:  ストロボの基礎 / アクセサリーを活用しよう! or 日中シンクロに挑戦しよう!

講師:吉澤士郎先生 http://double-raw.com/
モデル: 朔野まりあさん (さくのまりあ) https://twitter.com/mariasakuno
  
【内容】
 「ストロボの基礎」はストロボを最大限に活かすための基礎について座学で学びます。(約1時間30分)

「アクセサリーを活用しよう!」はライティングアクセサリーの効果の違いや使い方のコツなどを解説し実践します。
「日中シンクロに挑戦しよう!」は太陽光が降り注ぐ屋外でのストロボの基本的な使い方を実践する屋外実習です。
※その日の天候と参加者様のご希望により「アクセサリーを活用しよう!」「日中シンクロに挑戦しよう!」のどちらかを実践します。


私は特に日中シンクロが気になっていました。
屋外でストロボを焚いている人を見たことがありますが、「こんなに明るいのにどうして?」と思っていました。
ニッシンのYouTubeの動画講座でも、日中シンクロのことを取り上げています。過去に真似してやったことがありますが、うまく行きませんでした。


多数決で「日中シンクロに挑戦しよう!」をやることになりました。
この日は雨の予報が出ていましたが、運良くピーカン!
早速、公園へ移動し実習のスタートです。
日中シンクロの露出の決め方を学んで行きます。
初級者講座でも、番号は最上位の4。レベルが高くなってきます。

掲載はニッシンジャパンさん、モデルさんの許可を得て行っています。
転載は硬くお断りします。 
 No reproduction or republication without written permission.

<日中シンクロの露出の決め方>

 

1.ISO感度固定、シャッタースピード優先オートで撮影 

(シャッタースピードはストロボの同調速度以下、ISOはこの時は200で固定)
テストカット&囲みによる撮影のため目線や構図は適当です。

焦点距離: 35mm (35mm 換算焦点距離: 72mm)
絞り値: ƒ/4.0
露出時間: 0.0080 秒 (1/125)
ISO 感度: 200
露出補正値: なし
測光方式: 中央重点
露出: シャッター優先 (セミオート)
ホワイトバランス: オート
フラッシュ使用: いいえ (強制)


2.1で撮影した写真の数値をモニターで見て、Mモードに値をセット


数値を変えては撮り、変えては撮り自分が撮りたい背景の明るさまで持って行きます。
人物の明るさは気にしない。
変えられるのは、F値、ISO感度、シャッタースピード(同調速度以下)

その1
 
焦点距離: 35mm (35mm 換算焦点距離: 72mm)
絞り値: ƒ/3.5
露出時間: 0.0080 秒 (1/125)
ISO 感度: 200
露出補正値: なし
測光方式: 中央重点
露出: マニュアル
露出モード: マニュアル
ホワイトバランス: オート
フラッシュ使用: いいえ (強制)

その2
このぐらいかなぁ。緑も綺麗な感じだし。

焦点距離: 35mm (35mm 換算焦点距離: 72mm)
絞り値: ƒ/3.2
露出時間: 0.0080 秒 (1/125)
ISO 感度: 200
露出補正値: なし
測光方式: 中央重点
露出: マニュアル
露出モード: マニュアル
ホワイトバランス: オート
フラッシュ使用: いいえ (強制)


3.2の値が決まったら、ここでクリップオンしてるストロボのTTL発光で焚く 

2で露出の値は決まりましたから、今度はクリップオンストロボの調整だけします。
以下、調光補正の値の記憶があやふや…
 TTL発光 補正なし
ちょっと暗いかな?


 TTLの調光補正を色々いじって撮ってみます。




これも素敵だけど、ちょっとやり過ぎ?
囲みで撮っては下がってモニターを確認して、次どうするか設定して撮っての繰り返しなので、撮影位置が変わってしまいました。少し変わると露出も違いますね。


最終的にはこの辺が良いんではないかと!!
まりあさんをもうちょっと左に配置したかった~(悔)

焦点距離: 35mm (35mm 換算焦点距離: 72mm)
絞り値: ƒ/3.2
露出時間: 0.0080 秒 (1/125)
ISO 感度: 200
露出補正値: なし
測光方式: 中央重点
露出: マニュアル
露出モード: マニュアル
ホワイトバランス: オート
光源: フラッシュ
フラッシュ使用: はい (オート, リターン検出)

これで、日中シンクロの露出の決め方がわかりました!! 

ストロボの調光補正のポイントは、0.3や0.5ずつでなく、一回おもいっきり1.0目盛りを進めた状態で撮ってみて、それで明るすぎるのか、丁度いいのか判断。明るければ、0.5とかちょっと戻してやる。
一目盛りずつ動かすと、結果の差が小さく、結局判断がつかず、いつまで経っても気に入ったのが撮れない。これは初心者が陥りやすいことだそうです。


さらに発展した内容に進んでいきます。
ストロボは太陽光の強さには勝てない。特に順光時に日中シンクロでストロボを焚いても、ほぼ意味なし。
アクセントとして目的を持って使うことが重要だそうです。

ここでは、レフ板の代わりに下からストロボを当てて、顔を起こすのにストロボを使います。
レフ板持ちが下手で頼めないとか、カメラマン一人だけで撮影するときには有効な手段でしょう。
慌てて撮ったのでピンぼけ…

こんな風に、フラッシュベンダーを被せたストロボを使います。
ライトスタンドは午前のように高い位置ばかりでなく、低い位置でも使うことがあるんですね。

この実習では、モデルのまりあさんの立ち位置、ストロボの設置場所は固定し、ストロボはマニュアル発光にします。
TTL発光だと、オートなので写真を撮るたびに発光量がブレる可能性があります。
まりあさんとストロボの位置が変わらなければ、マニュアル発光で発光量を一度決めてしまえば、安定して撮影が続けられます。

ストロボ発光無し、太陽光のみで撮影



マニュアル発光。Air 1を真ん中ぐらいの値で適当に
ちょっと暗い&ストロボの効果があんまり出ていない気が…



 ストロボの発光量をおもいっきり上げてみます
生々しい、いかにもストロボ当てました!で素敵じゃない…
当てすぎないのがポイントです。


 ちょっと戻して、良いじゃない!!

焦点距離: 35mm (35mm 換算焦点距離: 72mm)
絞り値: ƒ/4.5
露出時間: 0.0080 秒 (1/125)
ISO 感度: 200
露出補正値: なし
測光方式: 中央重点
露出: マニュアル
露出モード: マニュアル
ホワイトバランス: オート
光源: フラッシュ


外の実習はここまでです。
蚊がいっぱい、電車がガーガー、風がなくて暑い…
暑い中、まりあさんお付き合いありがとうございました。

ニッシンさんから虫除けスプレーの貸出があり、助かりました~。
戻ってからはドリンクサーバーで水分補給して小休止。 


座学を挟みます。
公園からの帰り道、一緒に参加者した方が「i40の日中シンクロのモードはいつ使うものなのか?」という質問をしていました。
私も気になることです。

先生の答えは、どうしてもF値を小さい値にしたい、そのときにシャッタースピードを同調速度より速くしなくてはいけないときに使うもので、日中シンクロはオートでしか使えない。
このときストロボがオート、カメラもオートで撮ってしまうと、ストロボの光量、カメラの露出ともブレるため、撮影結果への影響がわかりにくい、予測が立てづらいので、カメラはマニュアル設定のほうが良いとのこと。

日中シンクロは、シャッター動いている間、ストロボが細かく点滅し続けている状態。
シャッターに遮られた分、光量が落ちて効率が悪く、高速シャッターになるほどシャッターのスリットが狭くなりストロボの効きが悪くなるとのこと。

連続して光るため、パワーを出せません。
日中シンクロしたときは通常時と比べ、1/8、1/16ぐらいまで光量が落ちるそうです。
i40であれば、ガイドナンバー(GN)40が、5とかになるそうです。感覚的には。



後半、スタジオでのデモンストレーション
 ソフトボックスと、フラッシュベンダーの光の広がり方、影の出方などを見比べます。


 実技に移ります

まりあさんが「A」とやってくれているのがソフトボックスを用いた撮影





ソフトボックスのほうを見てもらいました
鼻やほっぺたに影がなくなります。首のところも違いがありますね。


 まりあさんが「B」ってやってくれてるのが、フラッシュベンダーを用いての撮影


「その手をハートに!」って言おうかと思ったけれど、時間も押し迫っていたので遠慮しました
 Aのときと、それほど大きく変わりませんが、フラッシュベンダーの場合はストロボを上に向けて、そこに被せて使いますので、光量が落ちます。

 柔らかさ(広がってる)の軍配は、やはり大きなソフトボックスだと思います。
光が広がっていっているのはフラッシュベンダー、指向性のある光が行っているのがソフトボックスだと思います。

全景を撮った写真の影の濃さや、エッジを見ると分かりやすいかもしれません。

モデルを努めてくれた朔野まりあさん、なんとまだ18歳!!
初々しい~
 女優を目指して役者になるための勉強をしているそうです。


講座終了です!お疲れ様でした!

<スタジオ撮影時のExif>
焦点距離: 35mm (35mm 換算焦点距離: 72mm)
絞り値: ƒ/5.6
露出時間: 0.0080 秒 (1/125)
ISO 感度: 400
露出補正値: なし
測光方式: 中央重点
露出: マニュアル
露出モード: マニュアル
ホワイトバランス: オート
光源: フラッシュ
フラッシュ使用: はい (オート, リターン検出)


 【総括】
日中シンクロの露出の決め方、手順が分かり、とてもとても勉強になりました。
本やネットで読んだり、Q&Aサイトで聞いたぐらいでは、分からない内容だと思います。
ストロボの日中シンクロモードのことも勉強になりました。

前述のとおり、初級とはいえども、初級講座の最上位「4」にもなると、要求されることも結構難しくなってきます。
囲みで背景の露出決めるとか。

私の好きな鉄道写真家の中井精也先生の著書、デ写教の内容ぐらいは理解しておかないと、ついていけません。(下にリンク貼っておきます)

午前に続き、オフカメラ撮影には必須なライトスタンドが益々欲しくなっちゃいました~
(プライベートで使う機会なさそうだけど)

ニッシンのストロボ講座を受講すると、受講日から2週間以内の注文に限り、ニッシン製品を5%OFFの値段で購入できます。

またステマかw
午前に午後に受けたら、ホント買い足しちゃおうかって気になります。
マイクロフォーサーズ対応製品が少なくて衝動買いに走らず助かったかも。
でもマイクロフォーサーズ用も、充実してくるとイイナ…
午後も充実の内容で、これで受講料3,980円は、やっぱりお得だと思いました。
今回は多数決で日中シンクロになりましたが、もう一つのテーマ「アクセサリーを活用しよう!」も受けてみたいですね。(天候や参加者の希望次第なんです)

日中シンクロでは外に出ますので、帽子や飲み物があると良いです。


吉澤先生、モデルの"まりあちゃん"、ありがとうございました。


モデルさん、ふたりとも超可愛かったなぁ~

あっという間の1日でした。

<午前の記事>
ニッシンジャパンさん 初級ストロボ講座「ストロボをカメラから離してみよう!」を受講してきた


<撮影>
Panasonic LUMIX DMC-GH3 + LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8


※下記 Amazonのリンクですが、リンク先のストロボとコマンダーはCanon用です。
(自身のカメラに対応したものを選択して下さい)
※フラッシュベンダーのリンク先は、フラッシュベンダー2で、サイズはLです。




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